居場所作り以上の
何かを求めて
2006年から2018年3月末までの12年間、フリースクールを運営していました。日本人の講師、日本人のスタッフが、日本語で教科を教える一般的なフリースクールでした。子ども達はこのフリースクールが気に入って、生徒数はどんどん増えて行きました。そうなると問題も出てきます。授業時間になっても廊下にたむろして教室に入らない、「今日は気分が乗らないから公園に遊びに行こう」と授業を中止して公園に出かける・・・。その頻度がどんどん増えて行き、子ども達が自分たちのルールを決める場と変化していきました。
イギリスのサマーヒル・スクールを始め海外には子どもたち自身が自分のやりたいことを決め、自治権を持つフリースクールが多くありますが、日本の学校に戻っていく生徒のことを考えた時に、そのスタイルが日本の教育制度にあっているかどうかは疑問でした。生徒一人ひとりの次のゴールが見つけられないなど、フリースクールの存在意義を見失いつつある日々の中、日本語のフリースクールは2018年3月末で閉校することにしました。もちろん「居場所作り」という意味では大きな意義があったのかもしれませんが、私はそれ以上の何かを求めていました。
2018年9月に100%英語のフリースクール「ACCESS International School」をオープンしました。英語の世界なら今までとは違ったことができるかもしれないと思いました。
オープン1年目から「以前とは違う」手ごたえを感じていましたが、丸4年が経過した今では英語のフリースクールで「子ども達は大きく変わる」ことを実感しています。

英語のフリースクールは何が違うのか?
英語のフリースクールは何が違うのか、私の経験から以下の要因が考えられます。
- 「英語」という他の生徒にはできないことが身につくことで自信につながる
- 外国人講師たちの明るさとユーモアで気持ちが上向きになる
- 転地療養のような新しい環境で希望が感じられる
- 海外留学という新たなルートが見つかり、日本の学校に戻らなければならないという価値観から解放される
- 「Everybody is Special」という他人と違うことを素晴らしいと考える英語圏の考え方に居心地の良さを感じる
子ども達の進路
子ども達の進路としては以下のようなものがあげられます。
- 今まで通っていた小中学校に戻る(20%)
- 転校して日本の小中学校に戻る(20%)
- 国内のインターナショナルスクールに転入する (30%)
- 海外のスクールに転入する (30%)
目標を見つけた子どもたちの目はキラキラしています。新しいスクールに進学した子ども達は夏休みなどにACCESS International School(AIS)に戻ってきて旧友たちとの再会を喜び合います。その様子を見ている在校生たちは学校に通う勇気をもらっているように感じます。
AISでは「英語で世界が変わる」子ども達をたくさん送り出しています。